連合は、19日昼、「保育・介護の人材確保と処遇改善を求める院内集会」を国会内で開いた。
民進党からは、山尾志桜里政務調査会長、西村智奈美衆院議員、津田弥太郎参院議員が出席し、それぞれ保育・介護に対する政府の施策を憂えた。
山尾政調会長は、政府が提出した待機児童緊急対策は、新しい予算措置がゼロ、給与改善がゼロであり、このような内容でどのように待機児童ゼロを実現していくのかと厳しく政府の対策を批判した。
そのうえで、保育現場の現状を改善するには、まずは保育士の給与を5万円増やすことが近道であり王道であると述べ、その他の対策として、隠された待機児童を自治体別に隠さず公表する、そして専門家による保育を担保するだけでなく、子供たちに働く親と接する時間をしっかり与えることができるようにするため、長時間労働規制法案とインターバル規制法案をまもなく提出する予定だと報告した。介護、保育職員の叙勲授与数を増やすという報道にも言及し、「勲章なんかいらない。仕事に見合う評価と誇りを持って働き続けられる環境がほしい」という保育士、介護職員の声を紹介した。
衆院厚生労働委員会理事である西村議員は、保育、介護の職は本当に人の役に立つことをしている、心から敬意を表したいと述べたうえで、政府・与党が介護職の給与を1万円引き上げる法案を否決したことを嘆くとともに、保育士の給与を5万円増額する「保育士等処遇改善法案」がようやく同委員会に付託されたと苦労を語った。法案は付託されたが、審議入りについてはまだ前向きな答えをもらっていないとも語り、一日でも早く審議入りをして、成立に向けて頑張っていくことを誓った。
参院厚生労働委員会理事である津田議員は、政府が保育、介護職員の処遇改善を一切しないまま人材確保しようとしていることについて、余計に環境が悪化することを危惧(きぐ)した。
連合の石原政策副委員長は「問題は明確であり、あとは政府のやる気があるかないかだ。予算確保をして処遇改善をしていきたい」と述べ、会場出席者全員の「ガンバロウ」コールで集会を終えた。